認知症ケアで問われる、職員のあり方
認知症ケアの観察方法
認知症ケアでは、「本人の行動をよく観察することが大切」と言います。
・表情を見る
・声の調子を見る
・歩き方を見る
・食事の様子を見る
・落ち着かない理由を考える
・拒否の背景を考える
・帰りたいという言葉の奥にある思いを考える
職員も見られている
しかし、忘れてはいけないは、「職員も見られている」ということ。
認知症のある方は感性が豊かな場合をよく見かけます。言葉で整理することが難しくなっていても、記憶として残りにくくなっていても、職員の表情、声の調子、近づき方、手の出し方、急いでいる感じ、面倒そうな感じ、安心できる感じは、何らかの形で伝わっていることがあります。
「何を言ったか」だけではなく、
「どのようにそこにいたか」が伝わる。
ここに、認知症ケアの難しさと、深さがあります。帰宅を望む方に対して、「帰りたいんですね」と言う。その言葉が「不安を受け止めよう」としているのか、そ早く落ち着いて!という「職員都合」なのか。
同じ言葉でも、届き方は変わります。
本人は、言葉の意味だけでなく、言葉に乗っている態度、声の焦りや、優しさや、距離感を感じ取っている。少なくとも、そう考えて関わる必要があるのではないでしょうか。
どうすればいい?
実は見られている、この視点を持つだけで、ケアの質が少し変わります。
・声をかける前に、一呼吸置く
・相手の表情を見てから話す
・自分が急いでいないかを確かめる
・声は安心を届けているか
認知症ケアは、技術や知識だけでは成り立ちません。本人の前での「職員のあり方」が含まれます。
本人は、言葉で説明できない。でもちゃんと感じている。記憶がないこともあるけど、感じて感情は残っている。説明できないけど、ちゃんと相手の思いを受け取っている。
私たちは、本人を見ている。
そして同時に、本人からも見られている。
そのことを忘れないことが、認知症ケアの出発点の一つなのかもしれません。
福祉教育ラボ


