看取り期の家族の思い「まだ生きてほしい」

家族の心境の揺れ

看取り支援では、多くの場合、家族の言葉や心が揺れ動きます。

・苦しませたくない
・でも、できることはしてほしい
・自然に見送りたい
・何もしないのはつらい
・もう十分頑張った
・もう少しだけ生きていてほしい

一見すると、矛盾しているように聞こえるかもしれません。しかし、看取り期の家族の思いは、簡単に整理できるものではありません。大切な人を失うかもしれない現実を前にして、心がすぐに追いつかないことがあります。

頭ではわかっている

頭ではわかっている。病状も、年齢も、食べられなくなってきたことも、理解している。それでも、「まだ一緒にいたい」。これは、家族が弱いからではありません。大切に思ってきたからこその自然な反応なのです。

職員の関わり

看取り支援は、家族の言葉を急いで一つの結論にまとめようとしすぎないこと。

・延命は希望か、でも治療して欲しいのか
・自然な看取りか、でもやっぱり延命か

方針確認した後も、家族の思いが変わることは茶飯事です。職員はこれを自然な反応だと受け止める準備をしておくことです。そして、家族の言葉の奥にある思いを感じ、探し、引き出し、受け止めることです。

家族の思い

・後悔したくない
・苦しませたくない
・まだ一緒にいたい
・大切にされて最期を迎えてほしい

職員のあり方

・家族の揺れを否定しないこと
・すぐに整理しようとしないこと
・矛盾した言葉の奥にある、大切に思う気持ちを察し、聴こうとすること

そこから、看取り支援は少しずつ深まっていくのだと思います。

福祉教育ラボ 編集室