【審議中】令和9年度障害福祉報酬改定へ8団体が意見 重度支援・就労・グループホームの課題を提示
厚生労働省は2026年7月27日、第60回「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」を開催し、令和9年度の報酬改定に向けた関係団体ヒアリングを実施しました。今回は、重症心身障害児者の日中活動、就労移行支援、グループホーム、療養介護、筋ジストロフィー、盲ろう、精神障害、知的障害に関係する8団体が意見を提出しています。
重症心身障害児者の支援団体は、重度者や医療的ケアを必要とする人の割合が高いほど、手厚い職員配置が必要となり、事業所の収支が悪化する実態を報告しました。利用者への1対1に近い支援、看護職員の加配、欠席時にも人員を維持する負担などを適切に評価する報酬体系を求めています。
就労移行支援の団体からは、就労定着率50%を超える高い実績を評価する報酬区分の創設、自治体ごとに異なる実績確認方法の統一、重度障害者への就労支援や専門研修修了者の評価などが提案されました。グループホーム関係団体は、支援の質を確保する指定・指導監査、不正請求への対応、人材確保、物価高騰、ICT導入による事務負担軽減などを課題に挙げています。
今回示された内容は各団体の意見であり、報酬単位や人員基準の変更が決定したものではありません。事業者は現時点で運用を変更するのではなく、今後示される論点整理や具体的な報酬・基準案を継続して確認する必要があります。

福祉教育ラボの視点
次期改定では、支援が重い人を受け入れるほど経営が厳しくなる構造や、支援の質と事業の持続可能性をどう両立させるかが重要な論点です。事業所側も、人員配置、医療的ケア、欠席、就労実績、研修受講、収支などの実態を記録し、説明できる状態にしておくことが大切です。
一次資料
厚生労働省「第60回障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74901.html
全国重症心身障害日中活動支援協議会資料
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001727746.pdf
全国就労移行支援事業所連絡協議会資料
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001727747.pdf
障害のある人と援助者でつくる日本グループホーム学会資料
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001727748.pdf


