【審議中】人口減少地域の訪問介護に「月額定額払い」案 2027年度改定へ議論
厚生労働省は2026年7月23日、第261回社会保障審議会介護給付費分科会を開催し、人口減少や介護サービス需要の地域差に応じた提供体制について議論しました。今回の焦点は、中山間・人口減少地域で介護サービスを維持するための人員配置基準と報酬の柔軟化です。
資料では、全国を主に「中山間・人口減少地域」「大都市部」「一般市等」の三類型で捉え、地域の状況に合わせた体制を整える考え方が示されました。中山間・人口減少地域では、訪問先間の移動負担、突然のキャンセル、季節による利用量の変動などにより、事業所経営が不安定になりやすいことが課題とされています。
対応案として、訪問回数ごとに算定する現在の出来高報酬に加え、利用者1人当たりの月額定額払いを選択できる仕組みが検討されています。また、ICT活用や事業所間連携、職員の負担軽減、サービスの質の確保などを前提に、管理者・専門職の常勤専従要件や夜勤要件を緩和する方向も示されました。
一方、定額払いには、利用回数が少ないほど事業者の利益が増える可能性や、必要なサービスが抑制される懸念もあります。利用者間の公平性、自己負担、区分支給限度基準額との関係を含め、慎重な制度設計が必要です。
特定地域サービスの法的な枠組みは整備されていますが、対象地域、対象サービス、具体的な人員基準、報酬額はまだ決定していません。介護事業者は「制度の創設」と「報酬・基準の確定」を分けて捉え、今後の分科会資料や省令、通知を継続して確認する必要があります。

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