要介護・要支援認定者の公表(厚労省)【2026年度公表】
厚生労働省は2026年8月10日、 「介護保険事業状況報告(暫定)(令和8年5月分)」を公表しました。
2026年5月末時点の要介護・要支援認定者は、 全国で739.4万人。 第1号被保険者数は3,588万人で、 第1号被保険者数に対する65歳以上の認定者数の割合は 20.2%となっています。
今回は、認定者数だけでなく、 サービス受給者数や保険給付費、 そして統計を見るときに注意したい 「集計時点の違い」まで整理します。
65歳以上の認定者数の割合
要介護・要支援認定者は739.4万人
2026年5月末現在の要介護・要支援認定者は 739.4万人でした。
内訳は男性237.9万人、女性501.6万人です。
また、第1号被保険者数は3,588万人で、 第1号被保険者数に対する65歳以上の認定者数の割合は 20.2%となっています。
なお、「739.4万人」は第1号被保険者だけではなく、 第2号被保険者を含む要介護・要支援認定者全体の人数です。 一方、20.2%は 「第1号被保険者数に対する65歳以上の認定者数」の割合です。
前月・前年同月と比べると
前月の738.0万人からは1.4万人増加し、 前年同月の725.5万人と比べると13.9万人増えています。
また、第1号被保険者数に対する65歳以上の認定者数の割合は、 前年同月の約19.9%から20.2%となっています。
ただし、短期間の増減だけをもって介護保険制度全体の動向を 判断することには注意が必要です。 月ごとの数値だけでなく、中長期的な推移を見る必要があります。
サービス受給者数はどうなっている?
今回の報告では、 介護サービスの受給者数も公表されています。
サービス
サービス
サービス
施設サービス受給者97.5万人の主な内訳は次のとおりです。
- 介護老人福祉施設 58.4万人
- 介護老人保健施設 34.2万人
- 介護医療院 5.2万人
同じ月に2つ以上の施設でサービスを受けた場合、 それぞれの施設では1人として計上されますが、 施設サービス受給者の合計では1人として扱われます。
そのため、施設別の人数を単純に足しても、 施設サービス受給者の合計とは一致しない場合があります。
保険給付費の総額は9,692億円
- 居宅(介護予防)サービス 4,794億円
- 地域密着型(介護予防)サービス 1,551億円
- 施設サービス 2,910億円
- 高額介護(介護予防)サービス費 217億円
- 高額医療合算介護(介護予防)サービス費 31億円
- 特定入所者介護(介護予防)サービス費 189億円
前年同月の保険給付費総額は9,446億円で、 今回は前年同月より246億円多くなっています。
ただし、月ごとの給付費はサービス利用状況や 給付決定時期などの影響も受けるため、 単月の増減だけから制度全体の傾向を判断することには注意が必要です。
「739.4万人」と「447.5万人」は直接比較できない
認定者数とサービス受給者数では、 集計している「時点」が違います。
第1号被保険者数と要介護・要支援認定者数は、 2026年5月末現在の数字です。
一方、居宅・地域密着型・施設サービスの受給者数は、 現物給付については 2026年3月サービス分、 償還給付については 2026年4月支出決定分 が集計されています。
=「サービスを使っていない人」 この読み方はできません
認定者数と受給者数では、 何を数えているかだけでなく、 いつの時点を数えているかも異なります。
また、居宅、地域密着型、施設という各サービス区分の人数を 単純に足して、 介護保険サービスを利用した「実人数」とみなすことにも 注意が必要です。
介護保険統計を見るときの3つの問い
数えている?
数えている?
数えている?
「要介護・要支援認定者739.4万人」。
大きな数字ですが、 制度を理解するために本当に大切なのは、 この数字を覚えることだけではありません。
同じ「介護保険の統計」でも、 認定者数、サービス受給者数、給付費では、 それぞれが示しているものが違います。
一方で、前年同月の725.5万人から739.4万人へと 認定者数が増えていることや、 第1号被保険者数に対する65歳以上の認定者数の割合が 約19.9%から20.2%となっていることからは、 介護保険が非常に多くの人の生活に関わる制度であることも見えてきます。
統計は、人の暮らしを数字に置き換えたものでもあります。
数字を見る。
そして、その数字が何を表しているのかを読む。


