三重県、生活困窮高齢者等への支援補助金を追加募集 食料支援や相談会を10分の10以内で補助
【補助金】
三重県は2026年8月11日、「三重県生活困窮高齢者等支援事業補助金」の第2回募集を公表しました。
物価高騰の影響などにより、主な収入が年金である高齢者世帯の中には、生活困窮に直面し、食料提供をはじめとする緊急的な支援を必要とする世帯があります。
三重県では、こうした高齢者等への支援を充実させるため、社会福祉協議会が行う食料等の支援物資の提供や、相談支援につなげる取組を補助します。
申請できるのは社会福祉協議会
補助金を申請できるのは、
- 三重県社会福祉協議会
- 三重県内の市町社会福祉協議会
です。
個人の高齢者や、介護サービス事業所、地域包括支援センターなどが直接県へ申請する補助金ではありません。
補助対象となる事業は、大きく2つです。
- 生活困窮に直面する高齢者等へ、食料などの支援物資を提供する事業
- 相談支援につながっていない生活困窮高齢者等を、支援につなげるための相談会や交流会等を開催する事業
補助率は、補助対象経費の10分の10以内です。
補助上限額は高齢者人口に応じて設定
市町社会福祉協議会については、市町の65歳以上人口の規模によって補助上限額が異なります。
食料等の支援物資を提供する事業では、
- 高齢者人口1万人未満:430万円
- 1万人以上3万人未満:650万円
- 3万人以上:1,300万円
相談会・交流会等を開催する事業では、
- 高齢者人口1万人未満:120万円
- 1万人以上3万人未満:180万円
- 3万人以上:350万円
が上限です。
三重県社会福祉協議会については、支援物資提供事業が1,300万円、相談会・交流会等が350万円を上限としています。
なお、申請総額が県の予算額を上回る場合は、予算の範囲内で交付されます。
申請は9月30日まで
第2回募集の申請受付期間は、2026年8月10日から9月30日までで、必着です。
対象となるのは、2026年11月1日から2027年1月31日までに実施・完了し、事業に係る支払いまで終える事業です。
また、第2回募集では、交付決定前の事前着手は認められていません。
募集要領では、適切な交付申請書類が提出された場合、交付決定は10月中旬を予定するとしています。
今回の第2回募集は、3月23日から7月31日まで行われた当初募集とは、事業期間、基準額、補助対象経費などが異なります。
申請を検討する社会福祉協議会は、第2回募集用の募集要領を確認する必要があります。
福祉教育ラボの視点|食料を届けることから、人とのつながりへ
今回の補助金で注目したいのは、「食料を届けること」だけではありません。
制度では、食料等の生活必需品を届ける緊急的な支援とともに、まだ相談支援につながっていない人を支援へつなげるための相談会や交流会も補助対象とされています。
生活に困っていても、自分から「助けてください」と言える人ばかりではありません。
いつもより食事の量が減っている。
買物へ行くことが難しくなっている。
公共料金や生活費のことを気にするようになった。
人との関わりが少なくなっている。
そうした小さな変化に、本人の身近にいる誰かが最初に気づくことがあります。
この補助金を直接申請するのは社会福祉協議会ですが、高齢者の生活に日頃から関わっているケアマネジャー、地域包括支援センター、介護職、医療職、民生委員などが、生活上の困りごとに気づくこともあるでしょう。
そのとき、
「何か困っていることはありませんか」
と声をかけてみる。
一人で解決できなければ、地域の社会福祉協議会や相談機関へつないでみる。
そうした一つひとつの働きかけも、地域福祉を支える大切な営みだと思います。
食料を届けることが、その日の暮らしを支える。
そこから人と人がつながることで、明日からの暮らしを一緒に考えることができるかもしれません。
制度は、人を制度にはめ込むためにあるのではなく、
「一人で抱えなくてもよい」
と思える暮らしを支えるためにあるのだと思います。
支援制度を知ること。
小さな変化に気づくこと。
声をかけること。
必要な人へつなぐこと。
その積み重ねによって、地域の中に少しずつ安心が増えていく。
福祉教育ラボでは、そうした人と人とのつながりも、福祉が生み出す「幸せの拡大」の一つとして大切にしたいと考えています。
交付決定状況も公表されています
三重県は2026年8月17日、「三重県生活困窮高齢者等支援事業補助金」の交付決定状況を更新し、県社会福祉協議会を含む25の社会福祉協議会について、事業計画書等を県ホームページで公表しています。
ただし、この25団体を今回の「第2回募集」の交付決定数と捉えることはできません。
第2回募集は9月30日まで申請を受け付け、募集要領上の交付決定予定は10月中旬です。現在公表されている事業計画の内容と、第2回募集の今後の交付決定状況は分けて確認する必要があります。
ケアマネジャーや地域包括支援センターなど、地域で高齢者支援に関わる人にとっては、自分の地域でどのような食料支援や相談会、交流会が実施されているのかを確認しておくことで、生活困窮がみられる高齢者を地域資源へつなぐ際の選択肢になる可能性があります。
一次資料
三重県「三重県生活困窮高齢者等支援事業補助金第2回募集を開始します」
三重県「三重県生活困窮高齢者等支援事業補助金 募集要領【第2回募集用】」
三重県「三重県生活困窮高齢者等支援事業補助金 交付決定状況」
※本記事は2026年8月20日時点で公表されている三重県の資料をもとに整理しています。今後、交付決定状況や実施内容が更新される可能性があります。


