神奈川県ケアマネ補助金2026|対象事業所・補助額・申請方法・期限を解説

神奈川県|2026年度・申請実務ガイド
ケアマネ支援の補助金、
「自分の事業所で使える?」から確認

神奈川県では、ケアマネジャーの人材確保や業務負担軽減、 安全確保、経営改善などを支援する 「神奈川県地域のケアマネジメント提供体制確保支援事業費補助金」 の申請を受け付けています。

2026年度は、中山間地域等での採用活動、事業所内のタスクシフト、 同行訪問、安全確保、経営改善、利用者・職員確保のための広報活動という 6つの支援メニューがあります。

神奈川県の 公式ページ では、申請期限を2026年12月28日としています。 ただし、予算上限に達する見込みとなった場合には、 期限前でも受付が終了します。

この記事は2026年8月25日時点の公式資料をもとに整理しています。
申請期限 2026年
12月28日
補助対象期間 4月1日~
1月31日
補助率 10 / 10
補助基準額 1事業所
単位
先に確認|「10分の10=何でも全額補助」ではありません

補助率は10分の10ですが、補助されるのは 補助対象経費と各メニューの補助基準額を比較した低い方の額 です。 消費税・地方消費税、上限超過分、対象外経費などは補助されません。 また、補助額に千円未満の端数が生じた場合は切り捨てられます。

詳細は 神奈川県の交付要綱 申請の手引き で確認できます。

神奈川県ケアマネ補助金2026とは|まず対象・金額・期限を確認

正式名称は、 神奈川県地域のケアマネジメント提供体制確保支援事業費補助金 です。

神奈川県は、地域の高齢者に適切なケアマネジメントを提供できるよう、 ケアマネジャーの人材確保、タスクシフト、安全確保、 事業所の経営改善などの取組を支援するとしています。 制度全体は 神奈川県公式ページ で公表されています。

項目 2026年度の内容
申請受付開始 2026年8月14日
申請期限 2026年12月28日
補助対象期間 2026年4月1日~2027年1月31日
補助率 10分の10
交付決定まで 申請受付から概ね1か月
実績報告 事業完了日から1か月以内、 または2027年2月12日のいずれか早い日
申請方法 原則、県の電子申請システムから提出
重要事項 予算上限に達する見込みとなった場合は申請受付終了

また、 県のQ&A では、補助基準額は「1法人あたり」ではなく 1事業所あたりであること、 複数メニューを利用できることが明示されています。

6つの補助メニュー|何にいくら使える?

今回の補助金は、一つの用途だけではありません。 人材確保から安全対策、経営改善まで、 事業所の課題に応じて選べる構成になっています。

1

中山間地域等における採用活動支援

上限30万円/事業所

中山間地域等の事業所が地域外の求職者へ採用活動を行う際に、 地理的条件から追加で発生する経費を支援します。

例として、都市部等で開催される合同説明会・就職フェアへ 参加するための移動費などが示されています。

一律にかかる出展料は、 「中山間地域にあることによる、かかり増し経費」ではないため対象外です。 インターン受入れで交通事情から宿泊が不可欠な場合は、 必要性を確認できる資料を提出することで宿泊費が対象になります。

2

事業所内のタスクシフト支援

上限40万円/事業所

ケアマネジャーから事務職員へ事務的業務を移していくための 採用活動や研修費を支援します。

対象例:合同説明会、求人広告、内部研修、外部研修など

注意:採用した事務職員の賃金そのものは、 このメニューでは対象外です。

3

ケアマネジャーの同行訪問支援

1回 2,500円~5,000円

利用者や家族との対応で安全確保が必要な場合に、 複数名で訪問する際の追加負担を支援します。

通常地域は30分未満2,500円、30分以上4,000円。 中山間地域等では30分未満3,500円、30分以上5,000円です。

Q&Aでは、算定する時間は移動時間ではなく、 利用者宅で安全確保のために対応した時間とされています。

4

安全確保・防犯対策

上限10万円/事業所

ケアマネジャーが訪問する際の安全確保に必要な 防犯用品の購入を支援します。

対象例:録音装置、防刃チョッキ、防犯ブザー、 ウェアラブルカメラなど

事業所内だけで使用する録音装置や、 スマートフォンなど汎用性の高い機器は対象外です。

5

経営改善支援

上限40万円/事業所

経営基盤の強化、大規模化・協働化、加算の新規取得、 勤務環境の整備などを支援します。

コンサルタントや社会保険労務士への委託、 経営改善のための事務作業を行う臨時職員の雇用などが 想定されています。

タスクシフト支援とは異なり、 こちらでは目的に合致する臨時職員の賃金が対象になり得ます。

6

利用者・職員確保のための広報活動

上限30万円/事業所

利用者やケアマネジャー等の職員確保を目的とした 広報活動を支援します。

対象例:ホームページ新設・改修、動画制作、 求人広告、リーフレット、チラシ、イベント出展など

県Q&Aでは、費用を1月中に支払っていても、 実際の広告掲載が2027年2月になる場合は 対象外とされています。

各メニューの詳細な対象経費は、 申請の手引き 公式Q&A で確認できます。

どの事業所が対象?|「地域」と「サービス種別」の2つを確認

この補助金で特に注意したいのは、 「神奈川県内にある事業所なら、6つのメニューすべてを利用できる」 わけではない ことです。

利用できる支援は、 事業所の所在地介護サービスの種別 の両方によって変わります。

条件A|所在地を見る

中山間地域等の採用活動支援

30万円の「中山間地域等における採用活動支援」は、 神奈川県が指定する中山間地域等に所在する事業所だけが利用できます。

したがって、 横浜市・川崎市など中山間地域等に該当しない地域の事業所は、 この30万円の採用活動支援の対象にはなりません。

横浜市・川崎市の事業所なら、どう考える?

横浜市や川崎市は、今回指定されている 「中山間地域等」には含まれていません。 そのため、 中山間地域等における採用活動支援(上限30万円)は対象外 です。

ただし、 居宅介護支援・介護予防支援・介護予防ケアマネジメント事業所 であれば、所在地が横浜市・川崎市であっても、 タスクシフト、同行訪問、安全確保、経営改善、 広報活動の支援対象になり得ます。

所在地・事業所 中山間地域等の採用活動 タスクシフト・同行訪問・安全確保・経営改善・広報
指定された中山間地域等に所在する
居宅介護支援・介護予防支援・介護予防ケアマネジメント

※採用活動支援の対象サービス要件も確認
横浜市・川崎市など中山間地域等ではない地域の
居宅介護支援・介護予防支援・介護予防ケアマネジメント
×
横浜市・川崎市などに所在する
特養・老健・介護医療院・グループホーム等
× ×
指定された中山間地域等に所在する
対象となる施設・地域密着型サービス等

※サービス種別を要確認
原則対象外
※後者5メニューは対象事業所種別が限定

中山間地域等の採用活動支援は、対象サービスが広い

「介護支援専門員人材確保支援事業」では、 居宅介護支援、介護予防支援、介護予防ケアマネジメントだけでなく、 特定施設入居者生活介護、小規模多機能型居宅介護、 看護小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護、 介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院なども 対象事業所として示されています。

ただし、 「中山間地域等における採用活動支援」を利用するには、 それらの事業所が指定された中山間地域等に所在している必要があります。

その他5メニューは、対象となる事業所種別が限定される

事業所内のタスクシフト、同行訪問、安全確保、 経営改善、利用者・職員確保のための広報活動は、 居宅介護支援事業所、介護予防支援事業所、 介護予防ケアマネジメント事業所 が対象です。

つまり、 「横浜市・川崎市だから対象外」なのではなく、 「中山間地域要件が必要な支援なのか」 「そのサービス種別が対象なのか」 を分けて確認する必要があります。

正確な対象サービスは 神奈川県公式ページ および 申請の手引き で最終確認してください。

中山間地域等とはどこ?|採用支援・同行訪問の金額に関係

神奈川県が今回の補助金で 「中山間地域等」としている地域は次のとおりです。

相模原市緑区
旧津久井町・旧藤野町
南足柄市
内山・矢倉沢
大井町
赤田・高尾・柳・篠窪
松田町
山北町
真鶴町
湯河原町
清川村

この地域区分は、 中山間地域等における採用活動支援を利用できるかだけでなく、 同行訪問支援の補助単価にも関係します。 地域の定義は 県交付要綱 にも明記されています。

申請期限・補助対象期間・交付決定|いつまでに何を終える?

1
2026年8月14日|申請受付開始 県の電子申請システムから交付申請を行います。
2
2026年12月28日|申請期限 ただし、予算上限に達する見込みとなった場合は、 それより前に受付終了となります。
3
申請から概ね1か月|交付決定 県Q&Aでは、 申請受付から交付決定まで概ね1か月程度を見込むとしています。
4
2027年1月31日|補助事業の最終期限 補助対象となる取組、支払い、納品を この日までに完了する必要があります。
5
実績報告|完了後1か月以内または2月12日の早い方 実績報告を県へ提出し、確認後に補助額が確定します。
交付決定前に「全部終わらせる」のは不可

補助対象期間は2026年4月1日からですが、 交付決定前にすべての事業が完了している場合は補助対象外 です。 「4月以降に払ったものなら何でも遡って申請できる」 という制度ではありません。 この条件は 県Q&A に明示されています。

福祉教育ラボからの実務上のポイント

制度上の申請期限は12月28日ですが、 交付決定まで概ね1か月とされています。 さらに、事業・支払い・納品は1月31日までに終える必要があります。 利用する可能性がある事業所は、 12月を待たず早めに準備する方が現実的です。

申請方法と必要書類|e-Kanagawaで何を提出する?

交付申請は、原則として神奈川県の電子申請システムから行い、 申請書類をアップロードします。

ただし、神奈川県公式ページでは、 電子申請システムの利用が困難な場合は、 県へ事前に相談したうえで郵送申請を受け付ける と案内しています。

申請先と最新の案内は 神奈川県公式ページ から確認してください。

① 交付申請書 第1号様式
② 役員等氏名一覧表 第1号様式 付表
③ 事業別計画書 利用する支援メニューに対応する様式
④ 収支予算書の抄本 補助事業に係る収支を整理
⑤ 補助金振込先口座申出書 口座名義にも注意
⑥ 事業計画確認票 別紙様式1
⑦ 誓約事項チェック表 交付申請書類一覧を含む
必要に応じて委任状 申請者と口座名義人が異なる場合
申請書類は「法人単位」ではなく「事業所ごと」

申請の手引きでは、 様式は対象事業所ごとに作成するよう示されています。 複数事業所を運営する法人は、 法人全体で1枚という扱いではない点に注意してください。

委任状が必要になる場合

申請の手引きでは、 申請者と補助金の振込口座名義人が異なる場合 に委任状が必要とされています。

申請後は何をする?|変更申請・実績報告・証拠書類の保管

変更が生じたら自己判断で進めない

補助事業の内容や経費配分を変更する場合、 内容によっては県の承認が必要です。 神奈川県公式ページでは、 補助対象経費の配分等に一定以上の変更がある場合や、 事業の中止・廃止などについて変更交付申請を案内しています。

変更交付申請の最終提出期限は 2027年1月15日です。 変更を考えた段階で、まず県へ相談するのが安全です。

実績報告では証拠書類が必要

実績報告では、支援メニューに応じて、 領収書だけでなく、納品書、報告書、 同行訪問の記録、雇用通知、賃金台帳、 ホームページや広告などの成果物を確認できる資料が必要になります。

支援メニュー 実績確認で重要になる資料の例
採用活動 領収書、実施結果が分かる資料など
タスクシフト 領収書、納品書・報告書、研修実施結果など
同行訪問 同行訪問支援確認票、訪問記録など
安全確保 領収書、納品書、納品を確認できる画像など
経営改善 領収書、報告書、雇用通知、賃金台帳など
広報活動 領収書、納品書、 ホームページ・広告・広報物など

詳細は 神奈川県の実施要領 で確認できます。

2026年8月25日時点|実績報告書類はまだ「準備中」

神奈川県公式ページでは、 実績報告の提出期限は公表されていますが、 実績報告書類と申請方法は現時点で「準備中」とされています。 実際に報告する際は、 公開された最新様式を必ず確認してください。

証拠書類は5年間保管

県は、補助事業に係る帳簿や証拠書類について、 補助事業完了日の属する県会計年度の翌年度から 5年間保存することを求めています。

申請前に確認したい8つのポイント

  • 自分の事業所種別が、利用したいメニューの対象か
  • 中山間地域等の地域要件が必要なメニューではないか
  • 消費税・地方消費税を除いた税抜額で申請しているか
  • 他制度ですでに助成を受けている同じ取組ではないか
  • 補助対象経費と対象外経費を区分できる支払いになっているか
  • 2027年1月31日までに取組・支払い・納品を完了できるか
  • 交付決定前に事業全体を完了してしまわないか
  • 実績報告に備えて領収書・契約書・成果物等を残せるか

法人本部で一括して支払った場合

県Q&Aでは、 法人本部が複数事業所分を一括して実施・支出した場合、 事業所ごとに経費を按分するよう示しています。

例えば3事業所分の取組を法人が一括して実施し、 補助対象経費が30万円なら、 30万円 ÷ 3事業所 = 10万円/事業所 として計上する例が示されています。

見積書・相見積りは?

今回確認した県公式ページ、申請の手引き、 Q&A、交付要綱、実施要領では、 すべての申請について 「○万円以上なら相見積り必須」とする 共通の金額基準は確認できませんでした。

ただし、交付申請書では 「その他知事が必要と認める書類」が 添付書類として位置づけられています。 高額な委託契約など判断に迷う支出は、 契約・発注前に県へ確認しておく方が安全です。

「ケアマネ法定研修1万円軽減」とは別制度

神奈川県には、この補助金とは別に 「介護支援専門員法定研修負担軽減事業」 があります。

今回の記事の補助金 法定研修負担軽減事業
主な対象 対象となる事業所 一定要件を満たす研修修了者
主な目的 人材確保、業務負担軽減、 安全確保、経営改善など 法定研修の受講負担軽減
金額 メニューにより異なる 研修受講料1万円軽減

検索すると両制度が混在しやすいので、 「ケアマネの補助金」とだけ見て 申請先を取り違えないよう注意してください。

神奈川県ケアマネ補助金2026|よくある質問

申請期限はいつですか?

2026年12月28日です。 ただし、予算上限に達する見込みとなった場合は、 それ以前に受付が終了します。

補助率10分の10なら自己負担はありませんか?

必ずしもそうではありません。 補助対象経費の範囲内で、 各メニューの補助基準額までが補助されます。 消費税・地方消費税、上限超過分、 対象外経費などは補助されません。

横浜市や川崎市の事業所も対象ですか?

支援メニューと事業所種別によります。 横浜市・川崎市は今回指定されている中山間地域等ではないため、 中山間地域等の採用活動支援は対象外です。 一方、居宅介護支援、介護予防支援、 介護予防ケアマネジメント事業所であれば、 タスクシフト、同行訪問、安全確保、 経営改善、広報活動の対象になり得ます。

居宅介護支援事業所だけが対象ですか?

すべてのメニューが居宅介護支援だけを対象としているわけではありません。 中山間地域等の採用活動支援は、 特定施設、小規模多機能、看護小規模多機能、 認知症対応型共同生活介護、 介護老人福祉施設、介護老人保健施設、 介護医療院なども対象事業所に含まれています。 ただし、指定された中山間地域等に所在している必要があります。

複数の支援メニューを同時に利用できますか?

可能です。 県Q&Aでは、複数メニューを利用でき、 メニューごとにそれぞれの補助基準額が 適用されるとされています。

補助基準額は法人単位ですか?

いいえ。1事業所あたりです。 法人本部が複数事業所分を一括支出した場合は、 事業所ごとの按分が必要です。

2026年4月以降にすでに始めた取組も対象ですか?

対象になり得ます。 補助対象期間は2026年4月1日から2027年1月31日です。 ただし、交付決定前にすべての事業が完了している場合は 対象外です。

タスクシフトで採用した事務職員の給与は対象ですか?

タスクシフト支援では、 採用した事務職員の賃金そのものは対象外です。 一方、経営改善支援では、 経営改善等のための事務作業を行う 臨時職員の賃金が対象になり得ます。

ホームページ制作や求人広告も対象ですか?

利用者やケアマネジャー等の職員確保を目的とする 広報活動であれば、 ホームページの新設・改修、動画、 求人広告などが対象になり得ます。

交付決定までどのくらいかかりますか?

県Q&Aでは、 申請受付から交付決定まで 概ね1か月程度を見込むとされています。

実績報告はいつまでですか?

事業完了日から1か月以内、 または2027年2月12日のいずれか早い日までです。

電子申請が難しい場合はどうなりますか?

神奈川県公式ページでは、 電子申請システムの利用が困難な場合は 郵送で受け付けるため、 事前に県へ相談するよう案内しています。

法定研修の1万円軽減と同じ制度ですか?

別制度です。 法定研修負担軽減事業は、 一定の要件を満たす研修修了者の 受講料を1万円軽減する制度です。

福祉教育ラボの視点

今回の補助制度は、 単にケアマネジャーの人数を増やすためだけの制度ではないように見えます。

タスクシフト、安全確保、同行訪問、経営改善、広報まで 対象としていることから、 ケアマネジャー不足の背景にある 「業務の持ち方」「働き続けられる環境」「事業所の経営」 まで含めて支えようとする構造があります。

補助金は、使うことそのものが目的ではありません。

事務作業を見直し、 ケアマネジャーが利用者と向き合う時間を取り戻すこと。 安心して訪問できる環境を整えること。 経営を安定させ、 そこで働く人が無理なく働き続けられる仕組みをつくること。

制度を現場の「続けられる仕組み」につなげる。 その視点を持ちながら、 それぞれの事業所に必要な支援を選んでいくことが、 この補助金を活かすうえで大切なのだと思います。

※本記事は2026年8月25日時点で神奈川県が公表している 公式資料をもとに、福祉事業所の申請実務の観点から整理したものです。 補助対象となるかどうかの最終判断や申請手続きについては、 必ず神奈川県の最新の交付要綱・実施要領・申請の手引き・ Q&A等をご確認ください。