千葉県の大雨被害を受けた介護施設・事業所へ|災害復旧支援と相談先【2026年】

福祉ニュース|災害・事業継続

被害を受けられた皆さまへ

このたびの令和8年8月千葉豪雨により被害を受けられた皆さまに、 心よりお見舞い申し上げます。

避難や復旧、暮らしの立て直しのただ中にある方々、 そして利用者の安全と生活を守りながら対応を続けている 福祉・介護関係者の皆さまのご負担を案じています。 本記事は、必要な制度や相談先へ少しでも早くたどり着けるよう、 公表情報と実務上の確認事項を整理するものです。

2026年8月27日現在|期限に注意

千葉県所管の介護事業所・施設は、 補助を希望する場合の提出・回答期限が 2026年8月28日(金)です。

千葉市・船橋市・柏市に所在する事業所・施設は 千葉県ではなく各市への確認となるため、 県の8月28日という期限をそのまま当てはめないでください。

建物等の復旧 8月28日までに
ちば電子申請サービスから提出
設備・備品等の復旧 8月28日までに
所要額調査へ回答

これは「8月28日に補助金の交付手続がすべて完了する」 という意味ではありません。 建物復旧では被災状況等の確認後に協議手続へ進み、 国の災害査定・認定などを経て補助対象が決まります。 設備復旧についても、国へ補助要望を行うための 所要額調査への回答が必要です。

千葉県は、令和8年8月千葉豪雨で被災した 介護サービス事業所・施設を対象に、 建物等の復旧と、 事業再開に必要な設備・備品等を支援する 災害復旧補助制度を案内しています。

支援は大きく二つです。 一つは建物や建物と一体となった設備の復旧を対象とする 「社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金」。 もう一つは、事業再開に必要な備品購入費、 賃料、委託料などを対象とする 「社会福祉施設等設備災害復旧費国庫補助金」です。

補助を希望する場合でも、 被災したことだけで自動的に交付が決まるわけではありません。 対象施設、対象経費、被災状況、必要書類等を確認し、 所管行政との協議や国の査定等を経る必要があります。

千葉県所管の期限 8月28日
建物等の復旧 対象経費80万円以上
建物等の補助率 3分の1~4分の3
設備等の復旧 10分の10・上限450万円

1|まず確認|千葉県所管の事業所は8月28日が期限

千葉県は2026年8月21日に公式ページを更新し、 千葉県が所管する介護サービス事業所・施設について、 補助を希望する場合の期限を 2026年8月28日(金) としています。

建物等の災害復旧

建物や建物と一体となった設備の復旧について 補助を希望する場合は、 千葉県の案内に従い、 8月28日までにちば電子申請サービスから提出 します。

提出後、 被災状況を県が確認したうえで、 協議手続の案内へ進む流れです。

設備・備品等の災害復旧

設備災害復旧費については、 国へ補助の要望を行うため 所要額調査が実施されています。

補助を希望する場合は、 8月28日までに、 ちば電子申請サービスによる所要額調査へ回答 する必要があります。

「8月28日=補助金の最終申請期限」と単純に捉えないでください。

建物復旧では、まず被災状況を確認したうえで 協議手続へ進みます。 設備復旧も、国へ補助要望を行うための所要額調査への回答です。 その後の具体的な手続は所管行政の案内に従ってください。

2|今日まず確認したい5つのこと

利用者・職員の安全確保と、 必要な避難・救命・応急対応が最優先です。 写真を撮るために、 浸水箇所、崩落のおそれがある場所、 通電中の設備など危険な場所へ入らないでください。

安全を確保する

利用者と職員の安否、避難、医療、 電気・水・ガス、建物の安全性を優先します。

所管行政へ連絡

施設所在地とサービス種別に応じて、 千葉県または千葉市・船橋市・柏市へ相談します。

被害を記録する

安全な範囲で、 片づけや修繕の前に 被害箇所を写真・動画で残します。

書類を保管する

見積書、契約書、請求書、領収書、 保険・共済関係書類をまとめます。

期限と提出先を確認

千葉県所管では8月28日。 市所管の事業所は各市の最新案内を確認します。

このページの主な対象

千葉県内で大雨による建物、設備、備品等の被害を受けた 介護施設・介護サービス事業所の設置者、管理者、 災害対応担当者を主な対象としています。 個人の住宅や生活再建に関する支援は、 お住まいの市町村が案内する被災者支援情報をご確認ください。

3|自分の事業所はどこへ提出?千葉県・千葉市・船橋市・柏市

今回の補助では、 事業所の所在地 によって最初の確認先が異なります。

特に、 「千葉県内にあるから千葉県へ8月28日までに出せばよい」 と一律に考えないことが重要です。

千葉市・船橋市・柏市以外

千葉県の高齢者福祉課が案内する 災害復旧補助ページを確認します。

県所管では、 建物復旧・設備復旧とも 2026年8月28日が現在示されている期限です。

千葉市

千葉市の介護保険事業課が別に案内しています。

介護分の 建物復旧については9月3日まで とされ、協議書、図面、見積書、 工事工程表、被災写真などの提出が案内されています。

設備災害復旧費については、 2026年8月27日時点の千葉市公式ページでは 具体的な協議書の提出方法等が 「今後掲載予定」とされています。

船橋市

千葉県公式案内では、 船橋市所在の事業所・施設は 船橋市へ問い合わせるよう示されています。

期限・提出方法を県の8月28日と 自動的に同じものとして扱わず、 船橋市の最新案内を確認してください。

柏市

千葉県公式案内では、 柏市所在の事業所・施設は 柏市へ問い合わせるよう示されています。

期限・提出方法については、 柏市の最新案内または担当部署へ確認してください。

4|災害復旧補助は2種類|建物と設備で何が違う?

今回公表された支援は、 建物等の復旧と、 事業再開に必要な設備等の復旧で制度が分かれています。

施設種別、設置主体、経費の内容によって 対象や補助率が異なるため、 次の内容は制度の入口として確認し、 最終的には千葉県または所管する市の 公式案内と個別相談で確認してください。

建物・一体設備

社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金

  • 主な対象: 特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、 介護医療院、認知症高齢者グループホーム、 小規模多機能、地域包括支援センター、 一部のデイサービス等
  • 対象: 被災した建物と、 建物と一体となった設備の復旧
  • 対象経費の基準: 実支出額80万円以上
  • 補助率: 施設種別や設置主体に応じて 3分の1から4分の3
建物等の原状回復を中心とする制度
設備・備品・再開費用

社会福祉施設等設備災害復旧費国庫補助金

  • 対象: 訪問介護、訪問入浴、訪問看護、 通所介護、通所リハ、居宅介護支援、 福祉用具貸与、定期巡回、 夜間対応型訪問介護、 特養、老健、介護医療院など
  • 対象: 事業再開に必要な需用費、役務費、 委託料、使用料・賃借料、備品購入費等
  • 対象経費の基準: 実支出額30万円以上
  • 補助率・上限: 10分の10、 1事業所・施設当たり上限450万円
施設系だけでなく訪問・通所・居宅系も対象になり得ます

5|設備は10分の10・最大450万円|450万円もらえるという意味ではない

「10分の10・上限450万円」は、 すべての事業所に一律450万円が支給される制度ではありません。

対象として認められた経費の実額が 補助の基礎となり、 その上限が450万円です。

また、 対象経費の基準は30万円以上です。

総事業費から保険金その他の収入額等を 控除した額との関係もあるため、 実際の補助対象額は 個別の被害・経費・保険金等によって異なります。

「被害があった」 「450万円以内である」 というだけで交付が確定するわけではない点にも注意してください。

6|修繕前に必ず残したい写真・書類

千葉県の最新案内では、 復旧前の被災状況を 写真で証明できることが重要とされています。

写真がない被災箇所は 補助対象外となる可能性があるため、 安全に撮影できる場合は 補助対象と考える被災箇所を漏れなく記録 することが重要です。

ただし、 記録のために安全を損なってはいけません。 利用者・職員の安全、 避難、救命、応急対応を優先してください。

千葉県公式案内で特に確認したいこと

  • 補助対象箇所をすべて撮影する
  • 同じような被害でも箇所ごとに撮影する
  • 角度を変えるなど複数枚撮影する
  • 被害規模が分かるよう、 必要に応じてメジャーや物差し等を一緒に写す
  • 動画を撮影し、 写真として切り出す方法も可能
  • 修繕前に、 被災状況が確認できる状態を記録する
  • 見積書、契約書、請求書、領収書、 保険・共済関係書類等を保管する

福祉教育ラボによる実務上の整理例

  • 建物や室内全体が分かる写真と 損傷部分の近接写真を分ける
  • 撮影日、撮影場所、被害内容を ファイル名や一覧表に記録する
  • 設備・備品は名称、型番、 設置場所、使用不能の状況を残す
  • 浸水の高さや範囲が分かる痕跡を 安全な範囲で撮影する
  • 行政、保険会社、施工業者等との 連絡日時・内容を記録する
  • 緊急修繕を行った場合は、 必要性・日時・内容を記録する

「福祉教育ラボによる実務上の整理例」は、 千葉県が示した必須様式そのものではありません。 実際に提出する写真の形式、 見積書や契約に必要な条件等は、 所管行政の案内を優先してください。

7|工事・修繕を急ぐときの注意|金額によって入札が必要

建物の復旧工事では、 「被災したので、いつもの業者へすぐお願いすればよい」 とは限りません。

千葉県は、 地方公共団体以外の者が 復旧に係る工事等を契約する場合について、 契約額に応じた入札方法を示しています。

400万円まで
入札不要・随意契約可
400万円超~2,000万円未満
指名競争入札が必要
2,000万円を超える場合
一般競争入札が必要
応急工事
被害拡大防止や当面の不具合を回避するための工事等は、 入札不要・随意契約可

復旧を急ぐ場合でも、 「応急工事」と「本格的な復旧工事」を分けて考える必要があります。

契約前に所管行政へ相談できる状況であれば、 補助対象や契約方法について できるだけ早めに確認してください。

8|災害時情報共有システムの報告も確認する

千葉県は、 今回の補助申請内容を確認する際に、 県へ報告された被災状況も確認するとしています。

この大雨により被害が生じた介護施設・事業所は、 災害時情報共有システムから被災状況を報告 するよう案内されています。

被害報告と補助手続は同じものではありません

  • 災害時情報共有システムは、 国・自治体が被害状況を把握する仕組みです。
  • 補助金の協議・回答は、 別途必要です。
  • システムから報告できない場合は、 千葉県高齢者福祉課への連絡方法も 県公式ページで案内されています。
  • 第一報後に状況が変わった場合も、 行政の案内に従って情報を更新してください。

9|補助を受けるまでの基本的な流れ

災害復旧費国庫補助金は、 8月28日までに情報を送れば 直ちに交付される制度ではありません。

まず所管行政へ被災状況等を伝え、 必要な協議資料を整え、 国の災害査定・確認等を経て、 補助対象として認められたものについて 交付手続へ進みます。

1

県・市へ連絡

所在地、施設種別、 被害状況等を伝えます。

2

協議資料を準備

写真、被害概要、 見積書等を整えます。

3

災害査定・確認

対象施設、経費、 復旧内容等の確認を受けます。

4

申請・交付手続

所管行政の指示に従い、 その後の手続へ進みます。

問い合わせ時に伝えられるよう整理しておくこと

  • 法人名、施設・事業所名
  • 所在地、サービス種別
  • 被災日時と被害概要
  • 利用者・職員の安全状況
  • サービス継続・休止状況
  • 緊急修繕や購入を行ったか
  • 概算の復旧費用
  • 写真・見積書等の準備状況

10|よくある確認事項

千葉県所管の介護事業所の期限はいつですか。

2026年8月27日時点の千葉県公式案内では、 建物等の災害復旧については 8月28日までにちば電子申請サービスから提出、 設備災害復旧についても 8月28日までに所要額調査へ回答するよう案内されています。

千葉市の事業所も8月28日が期限ですか。

一律ではありません。 千葉県公式案内では、 千葉市・船橋市・柏市の事業所は 各市へ問い合わせるよう示されています。 千葉市の介護分では、 建物等の災害復旧について 9月3日までの提出が案内されています。 設備災害復旧については、 8月27日時点の千葉市公式ページでは 具体的な協議書の提出方法等は今後掲載予定です。

8月28日に間に合わなかった場合はどうすればよいですか。

千葉県公式ページでは、 8月28日を現在の期限として示しています。 期限後の受付が可能かどうかを本記事から保証することはできません。 補助を希望している場合は、 できるだけ早く所管行政へ直接相談してください。

被災した介護事業所なら必ず補助を受けられますか。

必ず交付されるとは限りません。 施設・事業所の種別、 設置主体、 被害内容、 対象経費、 金額、 写真や書類等を確認し、 制度上の協議や査定等を経て判断されます。

設備災害復旧費は必ず450万円受け取れますか。

いいえ。 対象として認められた経費に対する補助率が10分の10で、 上限が450万円です。 一律に450万円が支給される制度ではありません。

写真を撮る前に片づけや応急修繕をしてはいけませんか。

利用者・職員の安全確保と必要な応急対応が最優先です。 そのうえで、 安全な範囲で可能な限り 片づけや修繕前の被害状況を 写真・動画で残してください。 緊急対応を行った場合は、 実施前後の状況、 必要性、 日時、 内容を記録し、 速やかに所管行政へ相談してください。

災害時情報共有システムへ報告すれば補助申請も完了しますか。

完了しません。 災害時情報共有システムは 被害状況を国・自治体が把握するための仕組みです。 補助については別途、 所管行政への提出・回答や協議手続等が必要です。

復旧工事は好きな施工業者と契約してよいですか。

補助対象となる復旧工事では、 契約額によって入札が必要になる場合があります。 千葉県の案内では、 400万円までは随意契約可、 400万円超2,000万円未満は指名競争入札、 2,000万円超は一般競争入札とされています。 一方、被害拡大防止等の応急工事は 随意契約が可能とされています。

11|復旧が落ち着いた後に、BCP・災害対応を振り返る

この項目は、 今回の被害や対応を外部から評価したり、 責任を問うためのものではありません。 復旧が進み、 職員の皆さまが振り返る余裕を持てる段階で、 次の災害時に利用者と職員の安全を守る仕組みへ つなげるための視点です。

  • 安否確認と避難判断の役割分担
  • 行政、家族、関係機関への連絡経路
  • 災害時情報共有システムのID管理
  • 被害写真と書類を残す担当・保管場所
  • 緊急修繕や物品購入の決裁方法
  • 利用者情報や記録のバックアップ
  • 代替事業所、応援職員、物資の確保
  • 職員の休息と心理的な支えの確保

また、 浸水想定区域や土砂災害警戒区域内にあり、 市町村地域防災計画に位置づけられた 要配慮者利用施設では、 避難確保計画の作成と訓練の実施が求められます。

すべての施設に一律に同じ義務があるわけではないため、 自施設が対象となるかを 市町村の地域防災計画や ハザード情報で確認してください。

ふくしのことば

災害時にも「その人の生活」を守るという視点

災害対応では、 安全確保や事業継続だけでなく、 利用者の尊厳、生活の継続、 本人にとってのQOLをどう守るかも重要になります。

「ふくしのことば」から関連する概念を確認する →

復旧を急ぐ現場では、 一つひとつの連絡や書類整理も大きな負担になります。
制度利用に必要な記録を残しながらも、 何より利用者と職員の安全、 そして休息を優先してください。
被害を受けられた地域に、 一日も早く穏やかな日常が戻ることを心より願っています。

一次資料・公式確認先

主たる一次資料

補足して確認した公式資料

※本記事は2026年8月27日時点で確認できる公式情報をもとに整理しています。 千葉県所管事業所の期限は8月28日ですが、 千葉市・船橋市・柏市はそれぞれの市が窓口となります。 とくに災害対応・補助制度は短期間で案内が更新される可能性があります。 申請、協議、契約、修繕、購入等を行う際は、 必ず所管する県・市の最新情報と個別の指示を確認してください。 「福祉教育ラボによる実務上の整理例」とした部分は、 公的資料に記載された必須要件そのものではなく、 現場で情報を整理するための補助的な提案です。