介護サービス情報公表システムが緊急停止|10月21〜23日の経過と事業所の確認事項
2026年10月24日時点の公式発表に基づく整理/10月23日に再開
介護サービス情報公表システムは、PHPの重大な脆弱性への予防的対応として2026年10月21日に停止し、22日の延長を経て23日に再開しました。事業所の報告業務と、利用者が介護サービスを選ぶための情報基盤という両面から、確認事項を整理します。
最初に確認したいこと
山口県が掲載した厚生労働省からの連絡によると、介護サービス情報公表システムは、プログラミング言語PHPで重大な脆弱性が2件公表されたことから、予防的な措置として2026年10月21日16時(仮)から停止されました。当初は22日12時に再開する予定でしたが、修正版の適用に時間を要したため延長され、23日にセキュリティパッチ適用を終えて再開しました。
今回の停止は脆弱性への予防的対応として発表されたものであり、それだけで不正アクセスや情報漏えいがあったと判断することはできません。再開のお知らせと、個別事業所の入力・報告が正常に完了していることは別です。
停止の時系列

なぜ事業所の報告業務に関係するのか
介護サービス情報の公表制度は、介護保険法に基づく制度です。厚生労働省は、事業所が直近の介護サービス情報を年1回都道府県に報告し、都道府県等が内容を公表する仕組みと説明しています。
報告内容には、所在地や従業者数などの基本情報、外部機関との連携・苦情対応・研修などの運営情報があります。報告対象や提出時期、具体的な手続は所管自治体の年度案内で確認してください。
山口県が掲載した厚生労働省からの10月22日の連絡では、停止によって報告が期限に間に合わない場合、システム復旧後に入力すれば期限を過ぎても問題ない旨が示されています。これは報告義務そのものの免除ではありません。自事業所への具体的な適用や提出方法は所管自治体へ確認してください。
管理者・事務担当者が確認したいこと

まず、自事業所の報告対象・提出期限を所管自治体の最新通知で確認してください。停止期間と締切が重なった場合は、停止によって操作できなかった日時と、復旧後に作業した日時を記録しておくとよいでしょう。
次に、再開後のログイン・入力内容・提出状態を確認します。「保存した」ことと「提出した」ことは別です。提出済みかどうかを、画面上で確認できる範囲で確かめてください。
作業担当者、自治体からの案内、確認した結果を事業所内で共有することは、二重入力や提出漏れを防ぐ実務上の工夫です。今回の停止によって個別のデータが失われたと断定するものではありません。
ケアマネジャーと利用者の選択にとって
このシステムは、事業所の所在地、サービス内容、運営体制などを利用者と家族が検索し、比較・検討するための情報基盤です。ケアマネジャーにとっても、本人が選ぶための情報を整理し、選択肢を説明する際の材料になります。
公表情報を確認できない間は、自治体の窓口や事業所への電話照会、既に把握している公開資料など、代替情報源を使うことが考えられます。ただし情報の更新日・出所を確認し、空き状況や受け入れ可否など変動する情報は事業所へ直接確かめてください。
情報公表の意義は、単にデータを並べることではありません。利用者がサービスを比較し、自分の生活に合った支援を考えるための前提を整えることにあります。公的な情報にアクセスしにくい人には、専門職が選択肢を見える形に整理する役割もあります。
誤解しないための三つの区別
「重大な脆弱性が公表されたこと」と「実際に情報漏えいが起きたこと」は別です。今回の公式連絡は予防的停止と修正版の適用を説明しています。
「10月22日12時」は当初の再開予定です。実際には停止が延長され、10月23日に再開しました。
「システムが停止したこと」と「報告義務が免除されたこと」は別です。停止によって期限に間に合わない場合の取扱いが案内されていますが、提出自体は必要であり、所管自治体の案内を確認してください。
まとめ
介護サービス情報公表システムは、PHPの重大な脆弱性への予防的対応として10月21日に停止し、22日の延長を経て23日に再開しました。事業所では、報告期限、復旧後の入力・提出状況、所管自治体の案内を確認することが大切です。
このシステムは事業所の報告先であると同時に、利用者が介護サービスを選ぶための公共的な情報基盤です。システムを安全に運用することと、本人に必要な選択肢を届けることの両方を考えたいところです。


